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「王冠をかぶる菌」の絵柄の意味とは?

ドイツでワイン醸造所のワインケラー(ワインの倉庫)を見学すると、かならずといっていいほど、奇妙なデザインの彫刻をしたワイン樽を見かける。カビのようなものが、王冠を掲げている図案なのである。どうしてこんな図案が描かれているのだろうか?これは、もとはといえば、十九世紀中ごろのヨーロッパのワインの産地を襲った災難に端を発する。アメリカから輸入したブドウに、カビ菌とブドウしらみが付着していたのだが、外国から入ってきた菌が猛威をふるうというのはよくある話。このカビ菌が、ヨーロッパ各地のブドウ園で、すさまじい勢いで繁殖して、大半のブドウの木が枯れてしまい、ブドウ園は壊滅的な被害を被ったのである。これに対抗する手段は、アメリカ種のブドウの木に、ヨーロッパ種のブドウの木をつぎ木することだった。ヨーロッパ種のブドウの本は、初めて接するアメリカの菌に弱かったが、アメリカ種のブドウの木はそれらの菌に強かったので、つぎ木すれば、菌の害を防げることがわかっていたのである。だが、菌の害は防げても、問題はワインの味。伝統のあるヨーロッパの味が、ブドウにさし木などという手を加えることによって、そこなわれはしないだろうか?そんな心配をしながら、さし木をした木から採れたブドウでワインをつくってみたのだが、意外なことに、これが、今までのワインよりおいしかった。これも元を正せばあの菌のおかげと、ワインの大敵として憎まれていた菌は、たちまち評価が一転して感謝の対象に。菌がワインの品質の向上に貢献したというので、冠を掲げている菌を彫刻した樽が、ドイツのワイン醸造所に登場するようになったのである。

東海岸の街々の持つ本当の姿

MLBやNBA、NFLといったスポーツでもいい。あるいはファッションや食の分野でも、この4都市はそれぞれに異なる方法で激しく競い合っている。その結果、大西洋を挟んだヨーロッパと並んで、各分野で世界最高水準の非常に質の高いものが見られるし、体験できる。そして、それを自分で身につけたり、勉強することだってできるのだ。だから、ニューヨークをはじめとする「アメリカ東海岸」は、ただ漠然と観光していてもつまらない。自分の好きな専門分野をひとつ決め、その「一流」を実際に自分の眼で確かめ、体験してみるといいだろう。あらゆる分野での「世界の一流への挑戦」、それがアメリカ東海岸に遊ぶ楽しさだ。自分の得意分野なら専門知識があるから、東海岸の保守的な気風も突破できるし、伝統だって逆に学びたくなってくる。単に憧れて帰ってくるより、何かを身につけてくる。それが、東海岸のAクラスの旅だ。もちろん、学んだり体験ばかりしていたら疲れもする。そんな時に、同じく厳しく働く人々が多い東海岸の都市では、ホッとひと息つける空間が沢山ある。街のあちこちに隠されたそんなスポットや静かな近郊のリゾートを見つけたら、現地で小旅行をしてみるのもいい。そんな時、東海岸の街々の持つ本当の姿が分かってくることだろう。

山形の郊外の山寺にある立石寺

山形の郊外の山寺にある立石寺は慈覚大使の開間で、比叡山から伝教大師最澄以来の不滅の法灯を分けてもらっていたが、織田信長による焼き打ち後の再建に際してはここから灯が分けられて里帰りした。県西部の山岳地帯にある湯殿山、月山、羽黒山を出羽三山といって修験道の聖地として知られるが、そのなかでも羽黒山五重塔は東北で珍しい国宝建築物のひとつであり、二四四六段という石段は現代になって新しく作られたものを除けば全国で最長である。庄内地方の中心地で最上川河口にある酒田は、「本間様にはなれずとも、せめてなりたや殿様に」といわれた本間家の本拠地。南部の鶴岡は酒井家一四万石の城下町で政治家の加藤紘一や相撲の柏戸剛(故人)もこのあたりの出身である。山形県はフルーツ王国で、サクランボが有名だが、近年のヒットは洋梨の「ラフランス」、生食用としても洋菓子の材料としても人気が高い。山菜も定評があって、ゼンマイなどがよく知られている。紅花はもともと染色材だが、黄色に赤みが混じった鮮やかさは夏の風物詩でもある。