DHAをなるべく効率良くとるには新鮮なお刺身がいちばんです。しかしそればかりは食べられません。焼いたり、煮たりします。するとDHAは刺身の80パーセント程度と思っていいでしょう。他の調理法でも、50〜60パーセントは食べていることになります。さてDHAが豊富にふくまれている魚は、青魚(イワシ、サンマ、サバ、アジ……など、体にいい魚のこと)に多いのですが、一年をとおして食べられる現在、いつ食べても同じようにたくさんの量をとることができるのでしょうか。また、とれた場所によってDHAがふくまれている量にちがいはないのでしょうか。天然のものと養殖のものとでは、DHAの量に変化はないのでしょうか。これらの質問に対しては、いろいろなデータを集めているので、おおまかにいえることがあります。アジのDHAについて見てみましょう。アジの可食部(食べられるところ)の油の中のEPAの割合は、季節によって変化することはありません。しかし、DHAの割合は、秋から冬にかけて十数パーセントと高くなります。それが春から夏にかけては、10パーセント程度でした。イワシの場合は、EPAについては、季節によって変化することはありませんでした。DHAについては、3〜4月は割合がふえ30パーセント近くにもなります。魚好きの人ならわかるでしょうが、3〜4月はイワシの油が少ないときなのです。では、イワシに脂がのっておいしい季節の5〜9月はどうでしょう。この時期のイワシのDHAの量を調べてみると、なんと4〜5倍にもなっているのです。どうしてこんなにちがいが出てくるのかというと、イワシの場合、5〜9月になると脂がのってきます。そうするとこの時期にイワシの体に「トリグリセライド(中性脂肪)」という油がついてくるのです。このトリグリセライドにも、DHAやEPAがくっついているのです。それをふくめるとEPAの量は十数倍、DHAは4〜5倍にもなるわけです。
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